新型フェアレディZ:『がっかり』の声が多い納得の理由

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新型フェアレディZに対して「がっかり」と感じる声がネット上で多く見られるようになっています。注目のモデルとして登場したものの、遅いという評価や、受注停止・受注再開にまつわる混乱、高すぎる価格で買えないといった意見が浮上しています。

また、デザインや内装に対する酷評、失敗作との厳しい評価も散見されるなど、期待とのギャップが議論を呼んでいます。さらに、4人乗りがないことや室内が狭い点についても指摘されており、実用性の面で疑問を持つ人も少なくありません。

一方で、「スープラとZどっちが速い?」という比較や、フェアレディZの購入層の傾向、将来的な資産価値への期待など、注目されるポイントも存在しています。

本記事では、こうしたさまざまな視点から新型フェアレディZの評価を客観的に整理し、「がっかり」と言われる背景を掘り下げていきます。

  • デザインや内装に対する酷評の理由
  • 購入をためらう価格設定と実用性の課題
  • スペックや性能に関する誤解と実際の実力
  • 資産価値や購入層の傾向と背景

新型フェアレディZ:『がっかり』と言われる理由

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  • デザインに対する酷評が相次ぐ背景
  • 内装のチープさが期待外れとの声
  • フェアレディZは高すぎて買えない?
  • 室内が狭いと感じるユーザーの本音
  • 新型フェアレディZは遅いのか検証

デザインに対する酷評が相次ぐ背景

新型フェアレディZのデザインについては、発売直後から多くの酷評が見受けられます。その背景には、現代のスポーツカーファンが求める「新しさ」と「伝統」のバランスに関する期待とのズレがあるようです。

まず、フェアレディZは歴代モデルに対する強いリスペクトを込めてデザインされており、特に初代S30型やZ32型の意匠が随所に反映されています。これにより、往年のファンにとっては懐かしさと嬉しさを感じられる一方で、新しい層には「古臭い」「レトロすぎる」といった印象を与えてしまうこともあります。

実際、フロントマスクの縦長なグリルや、リア周りのブラックパネルを基調としたデザインなどは、「現代のデザインにしては地味すぎる」と評価されることが少なくありません。特にSNSでは、他のスポーツカーと比較して華やかさや存在感に欠けるといった意見が目立ちます。

また、価格帯が600万円を超えることを踏まえると、見た目における高級感の演出も求められますが、それが不足していると感じる声もあります。このように、ノスタルジーを重視した一方で、未来的な魅力に欠けると受け取られてしまったことが、デザインに対する酷評の要因と言えるでしょう。

内装のチープさが期待外れとの声

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フェアレディZの内装に対して「チープだ」とする声が一定数見受けられます。価格や車格を踏まえると、より上質で洗練された仕上がりを期待していたユーザーにとって、その内容は物足りなく映っているようです。

まず、インテリアのデザイン自体はドライバー中心に設計され、スポーティなレイアウトが意識されています。アナログとデジタルが融合したメーター類や、操作性の高い物理スイッチなど、評価すべき点も確かにあります。しかし、素材の質感や細部の仕上げにおいて「高級感が足りない」「プラスチック感が強い」という声が出ているのが実情です。

特に、同価格帯で比較されがちなスープラや輸入車モデルと並べたとき、その差は歴然としています。ドアの内張りやセンターコンソール、ステアリング周辺に使われている素材についても「価格相応ではない」との印象を抱かれることがあるのです。

このように、見た目の派手さやデジタル機能ではなく、触れたときの質感や仕立ての良さが求められる今の時代において、フェアレディZの内装はもう一歩の工夫が必要だったのかもしれません。

フェアレディZは高すぎて買えない?

フェアレディZの価格設定について、「高すぎて買えない」と感じる人が少なくありません。実際に新型Zの価格は600万円前後からとなっており、上位グレードでは700万円を超えるケースもあります。スポーツカーとしての性能やブランド価値を踏まえた価格とはいえ、一般的な所得層にとっては大きな負担です。

まず、かつてのフェアレディZは「手の届くスポーツカー」として親しまれてきました。比較的リーズナブルな価格帯で、走りとスタイルを楽しめるモデルだったことから、幅広い層のドライバーに支持されていました。しかし、今回のモデルは明確に「プレミアムスポーツカー」としての位置づけがされており、価格帯もそれに合わせて引き上げられています。

さらに、物価上昇や税制、保険料の上昇など、維持費の負担も加味すれば、購入にはかなりの決断が求められます。これにより、購入対象が富裕層や熱心なファン層に限定されてしまっている印象も否めません。

もちろん、フェアレディZにはその価格に見合う走行性能やブランド価値があるのは事実です。しかし、かつてのように「若者でも手が届く夢のクルマ」という位置づけではなくなってしまったことが、多くの人が「買えない」と感じる要因となっています。

室内が狭いと感じるユーザーの本音

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フェアレディZの購入を検討する際、室内空間の広さは多くのユーザーが気にするポイントです。特に今回の新型モデルにおいては、「思ったよりも狭かった」という感想がSNSやレビューサイトで見受けられます。

まず、フェアレディZは本格的なスポーツカーであるため、快適性よりもドライビングポジションや操作性が優先されています。つまり、室内の余裕というより、走行性能を最大限に引き出すための「タイトな空間設計」が前提です。運転席に座るとコックピット感のある包まれたレイアウトが特徴的ですが、人によってはこれを圧迫感と捉えることがあります。

また、助手席側の足元スペースがやや狭く感じられたり、小物収納が最小限であったりと、実用面での不満が出やすい仕様になっています。日常使いでの快適性を求める層や、長距離ドライブを想定している人にとっては、その点がネックになるかもしれません。

さらに、現代の車は軽自動車やSUVでも広々とした室内を実現しているモデルが多く、それらと比較するとフェアレディZの室内が「狭い」と感じられるのは自然なことです。スポーツカー特有の設計思想を理解しているユーザーには受け入れられますが、実用性とスポーツ性の両立を求める層には少し敷居が高いかもしれません。

新型フェアレディZは遅いのか検証

新型フェアレディZに対して「遅いのでは?」という声が上がることがあります。この疑問は、他の同クラスのスポーツカーとの比較や、実際のスペックの誤解から生じているケースも多いようです。

まず、搭載されているエンジンは3.0L V6ツインターボで、最高出力は405馬力。スペック上は十分にハイパワーな部類に入り、0-100km/h加速もおおよそ4秒台とされています。これは、同クラスのスープラやポルシェ718ケイマンなどと比較しても遜色ないレベルです。

しかし、「遅い」と感じられる理由のひとつに、車両の重さがあります。新型Zは1400kg台後半の車重があるため、軽量なライバル車に比べると加速の立ち上がりにやや鈍さを感じることがあるのです。また、サスペンションの味付けやトランスミッションのチューニングも、過激というよりは安定志向に寄っており、体感的な速さが抑えられているという見方もあります。

一方で、サーキットや高速道路での実力を発揮できる場面では、非常にバランスの取れた走りを見せます。特に中高速域での伸びやコーナリング性能には定評があり、「遅い」と断定するにはやや乱暴です。

このように、新型フェアレディZが遅いという評価は、単なるスペックでは測れない体感や走行シーンの違いから生まれたものであり、実際には十分なスポーツ性能を備えたモデルだと考えられます。

新型フェアレディZ:『がっかり』との評価は真実か?

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  • 受注停止と受注再開の経緯と影響
  • フェアレディZの購入層はどんな人?
  • なぜ新型に4人乗りは存在しないのか
  • スープラとZ、どっちが速いのか比較
  • フェアレディZの資産価値は期待できる?
  • 「失敗作」との評価は妥当なのか

受注停止と受注再開の経緯と影響

新型フェアレディZは、その発表直後から大きな注目を集め、予想を上回る注文が殺到しました。しかしその結果、早い段階で日産は受注を一時停止せざるを得なくなりました。この決定には、複数の要因が絡んでいます。

まず、世界的な半導体不足が自動車業界全体に大きな影響を与えていたことが挙げられます。生産に必要な部品が思うように確保できず、納車が大幅に遅延する見込みとなったため、これ以上の注文を受けても対応しきれない状況が発生しました。

また、スポーツカーであるフェアレディZは、生産ラインが他の量産車に比べて限定的です。そのため、少量多品種生産という特性から、供給能力に限界があったのも事実です。このような背景から、品質と納期を維持するために受注を一時的に停止する判断が下されました。

その後、状況がやや落ち着いたタイミングで、受注が再開されました。再開時には、販売店側での説明体制や納期調整などが強化され、ユーザーへの混乱を最小限に抑える取り組みが見られました。

ただし、再開後も需要は高く、モデルやグレードによっては長い納車待ちが続いています。この一連の動きは、ファンや潜在的購入者にとって期待と不安が交錯するものとなりました。特に「欲しいタイミングで買えない車」としての印象が残ったことは、今後の販売戦略にも影響を及ぼす可能性があります。

フェアレディZの購入層はどんな人?

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フェアレディZの主な購入層は、20代の若年層というよりは、ある程度経済的に余裕のある中高年層が中心となっています。特に40代〜60代の男性に人気があり、往年のフェアレディZを知る世代からの支持が厚い傾向があります。

こうしたユーザー層は、単なる移動手段としてではなく、「趣味の一台」としてフェアレディZを所有したいと考える人が多いです。平日は実用的な車に乗り、週末や休日にはフェアレディZでドライブを楽しむというスタイルが主流です。また、旧型Zのオーナーからの乗り換え需要も一定数存在しています。

一方、30代前後の車好きな層にも注目されてはいますが、価格帯や維持費の面からハードルが高く、実際に購入に踏み切る人は限られています。特に、スポーツカーを初めて購入する層にとっては、フェアレディZの大きさや運転特性に対する不安も影響しているようです。

つまり、フェアレディZは「走りを楽しむために自分の世界を持てる人」向けの車であり、実用性やコストパフォーマンスを重視する層とは一線を画しています。こうした購入層の特徴を理解することで、なぜこの車が今の時代に支持され続けているのかが見えてきます。

なぜ新型に4人乗りは存在しないのか

新型フェアレディZに4人乗りモデルが存在しない理由は、車の設計思想とコンセプトに深く関係しています。そもそもフェアレディZは、誕生当初から「2シーターの純粋なスポーツカー」として設計されてきました。

この形式は、車体の剛性確保や重量配分の最適化に有利であり、ハンドリング性能や加速感といった走行性能を高めるうえで非常に重要です。つまり、後部座席を設けることで得られる利便性よりも、ドライビングプレジャーを優先した結果、2人乗りが選ばれているというわけです。

さらに、現在のフェアレディZのプラットフォーム自体が2シーターを前提としたものであり、単純に後部座席を追加できる設計にはなっていません。これを無理に変更すると、車体バランスの悪化や安全基準の再設計が必要となり、開発コストが跳ね上がる恐れもあります。

一方で、ライバル車であるスープラも実質2シーターであることから、市場におけるスポーツカーの位置づけとしても、2人乗りは決して珍しい選択ではありません。むしろ、本格的なスポーツカーの証といえるかもしれません。

とはいえ、ファミリーユースや友人とのドライブを想定する人にとっては、4人乗りでないことが購入をためらう一因にもなっています。そのため、用途に応じた車選びが必要であり、フェアレディZは「一人で走りを楽しむ贅沢な時間」を重視するユーザーに向いている車だといえるでしょう。

スープラとZ、どっちが速いのか比較

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スープラとフェアレディZは、どちらも日本を代表するスポーツカーとして長年愛されてきた存在です。ともに復活モデルが登場したことで、性能比較に注目が集まっています。とくに「どちらが速いのか」という視点は、車好きにとって見逃せないポイントでしょう。

まず最高出力に注目すると、スープラ(RZグレード)の直列6気筒3.0Lターボエンジンは387馬力を発揮します。一方、フェアレディZのVR30DDTT型3.0L V6ツインターボエンジンは405馬力と、スペック上ではZがやや上回る結果となっています。ただし、馬力だけでは車の「速さ」は決まりません。

フェアレディZ(RZ34) スープラ(RZ)
エンジン 3.0L V6ツインターボ 3.0L 直6ターボ
最高出力 405PS 387PS
最大トルク 475Nm 500Nm
0-100km/h加速 約4.3秒 約4.1秒
変速機 6MT / 9AT 6MT / 8AT
車両重量 約1,620kg 約1,520kg

実際の加速性能では、0-100km/hのタイムが一つの指標になります。スープラは約4.1秒、Zは約4.3秒という報告があるものの、測定条件によっては逆転することもあるようです。また、車両重量やトランスミッションの設定にも差があり、スープラの方が軽量であるため、体感的な加速では軽快さを感じやすいかもしれません。

加えて、シャシー性能や電子制御、ドライビングフィールといった要素も「速さ」を左右します。スープラはBMWと共同開発されたことから、欧州車のような硬質な乗り味が特徴です。一方でZは、日産らしいしっかりとした直進安定性と力強い加速感が味わえます。

このように比較すると、単純な数値だけでは優劣を決めきれないことがわかります。サーキットでのラップタイムや、街乗り・峠道でのフィーリングなど、使用シーンによって評価は分かれるでしょう。どちらが「速いか」は、乗る人の感覚や求める走りによって変わるものなのです。

フェアレディZの資産価値は期待できる?

フェアレディZは、かつての名車として世界中に熱狂的なファンを持つ車です。その系譜を引き継いだ新型Zに対し、「将来的な資産価値はどうか」という関心が集まるのは自然なことかもしれません。

一般的に、スポーツカーはモデルの希少性やブランド価値、デザインの完成度などが資産価値に影響します。フェアレディZは限定車ではないものの、現代では貴重になりつつある純内燃機関のスポーツカーという点で評価されやすい傾向にあります。さらに、往年の名車Z32やS30が現在でも高値で取引されている事実も、新型Zへの期待を後押ししています。

特にマニュアルトランスミッション仕様や、初期ロットの車両はコレクターズアイテムとしての価値がつく可能性があります。こうした仕様の車両は、将来的に新車で入手できなくなる可能性が高いため、状態の良い個体であれば資産性は高まるでしょう。

しかし、購入価格や維持費を考慮すると、短期間でのリセールバリューを狙うのは現実的ではありません。あくまで長期保有を前提とし、愛着を持って手元に置くことが前提になります。市場の評価が高まるには時間がかかるため、投資目的だけで購入するのはリスクがあるとも言えます。

このように考えると、フェアレディZの資産価値は「期待はできるが、過信は禁物」というのが現実的な見方でしょう。自分のライフスタイルに合った形で、愛車として楽しみながら保有することが、結果として資産価値にもつながるのかもしれません。

「失敗作」との評価は妥当なのか

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一部のユーザーや評論家から、新型フェアレディZに対して「失敗作」という厳しい評価が投げかけられています。しかしこの表現は、果たして妥当なのでしょうか。

まず、「失敗」と呼ばれる理由の一つは、発売直後から指摘されたデザインや内装に対する期待外れ感です。外観はクラシックZのオマージュが強く、一部の人には「古臭い」と映ることがありました。また、インテリアの質感が価格に見合わないという声もあり、こうした点が否定的な意見につながっています。

一方で、走行性能については高く評価される場面も多く、特にV6ツインターボエンジンの力強さや、マニュアル設定の継続など、スポーツカーとしての「走る楽しさ」はしっかりと確保されています。これは、日産がZというブランドに込めたアイデンティティを維持した結果でもあります。

また、現代の自動車市場ではスポーツカーの販売自体が難しい局面にあります。電動化の流れが進む中で、伝統的な内燃機関にこだわったフェアレディZを発売すること自体、大きな挑戦だったとも言えるでしょう。そうした状況を踏まえると、「失敗作」という一言で片づけてしまうのは早計です。

もちろん、すべての人に受け入れられる車ではないかもしれません。ただし、明確なコンセプトとターゲットを持ち、歴代モデルへのリスペクトを込めて作られたZは、少なくとも「中途半端な車」ではありません。このように考えると、「失敗作」との評価には慎重になる必要があるのではないでしょうか。

新型フェアレディZ:がっかりと感じる理由を総括

新型フェアレディZは、伝統を重視したデザインや走行性能に対する評価は一定あるものの、価格の高さや内装の質感、実用性の低さなどから一部では「がっかり」との声が上がっています。万人受けは難しいモデルです。

記事のポイントをまとめます。

  • レトロ寄りすぎるデザインに新鮮味がない
  • 高級感に欠ける内装仕上げが不満の声を招く
  • 600万円超の価格が庶民には手が届かない
  • スポーツカーとしては室内がタイトすぎる
  • 想像より加速性能が平凡との評価がある
  • 納期遅延による受注停止が信頼を損ねた
  • 中高年層に偏った購入層で若者には不向き
  • 2シーター構造が実用性に欠けると感じる
  • スープラとの比較で加速感が劣るという印象
  • 短期での資産価値上昇は期待しづらい
  • 全体的な質感が価格に見合わないとされる
  • コックピット感が強く圧迫感を覚える人も多い
  • SNS上での否定的な声が購入意欲に影響
  • 往年のファンには好評だが新規層に響かない
  • コンセプトの明確さが逆に賛否を生んでいる
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