WRX S4とレヴォーグはどちらがいい?後悔しないための判断基準

WRX S4の画像
WRX S4:SUBARU公式

スバルが誇る2台の高性能モデル、WRX S4とレヴォーグ。そのスポーティな走りやデザインに惹かれ、WRX S4とレヴォーグはどちらがいいですか、と真剣に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

見た目は似ていますが、レヴォーグとWRXの顔のデザインや、そもそもWRXとレヴォーグの違いはどこにあるのか。また、WRX S4とレヴォーグの乗り心地はどちらが快適で、性能面ではレヴォーグとS4の速さやWRX S4とレヴォーグの最高速度はどの程度なのか、という疑問は尽きません。

さらに購入を具体的に考えると、WRX S4は普段使いには速すぎるのではないかという懸念や、実際の口コミ・感想レビューで見かける、WRX S4を買って後悔したという声の真相も知っておきたいところです。果たして今のスバルで一番速い車はどちらなのか、そしてレヴォーグのライバル車と比較した場合はどうなのか。

この記事では、そうした皆さまが抱える一つ一つの疑問に、様々な角度から光を当てていきます。あなたにとって最適な一台を見つけるための、確かな情報がここにあります。

記事のポイント
  • 走り特化のS4と万能レヴォーグの明確な違い
  • 加速性能と乗り心地におけるキャラクターの違い
  • デザインや車両スペックから見えるコンセプト差
  • 購入前に知るべき長所、短所、そしてライバル

WRX S4とレヴォーグはどちらがいい?5つの違いを徹底比較

レヴォーグの画像
レヴォーグ:SUBARU公式
  • WRXとレヴォーグの明確な違いとは?
  • レヴォーグとWRX、顔つきデザインの差
  • WRX S4とレヴォーグの乗り心地を比較
  • レヴォーグとS4の速さはどっちが上?
  • WRX S4とレヴォーグの最高速度まとめ

WRXとレヴォーグの明確な違いとは?

WRX S4とレヴォーグは、スバルが誇る人気の高い車種ですが、そのキャラクターには明確な違いが存在します。最も大きな違いは、WRX S4が「スポーツセダン」であるのに対し、レヴォーグは「スポーツワゴン」として設計されている点です。このボディタイプの違いが、それぞれのクルマが持つ個性や得意なステージを決定づけています。

WRX S4は、走りのパフォーマンスを徹底的に追求したモデルです。セダンボディならではの剛性の高さと、アグレッシブな走行性能に特化したセッティングが施されており、運転そのものを心から楽しみたいドライバーに向けた一台と言えるでしょう。

一方のレヴォーグは、卓越した走行性能はそのままに、ワゴンの持つ広いラゲッジスペースと快適性を融合させた「グランドツーリングカー」です。日常の買い物から家族での長距離旅行まで、幅広いシーンで活躍する実用性の高さが魅力となります。

このコンセプトの違いは、車両のボディサイズにも表れています。以下に両車のスペックを比較した表をまとめました。

項目 WRX S4 (STI Sport R EX) レヴォーグ (STI Sport R EX)
ボディタイプ セダン ステーションワゴン
全長 4,670 mm 4,755 mm
全幅 1,825 mm 1,795 mm
全高 1,465 mm 1,500 mm
ホイールベース 2,675 mm 2,670 mm
車両重量 1,600 kg 1,630 kg

このように、WRX S4はレヴォーグよりも全長が短く、よりワイドで低い、スポーツカーらしいフォルムを持っていることがわかります。搭載されるエンジンは、最上級グレードの「STI Sport R」同士で比較すると、どちらも2.4Lのパワフルなターボエンジンで共通ですが、その味付けは異なります。

言ってしまえば、WRX S4はより刺激的な加速感を、レヴォーグは余裕のある力強い走りを重視しているのです。どちらの自動車を選ぶかは、あなたがクルマに何を求めるかによって決まるでしょう。

レヴォーグとWRX、顔つきデザインの差

レヴォーグとWRX、顔つきデザインの差
スポカーラボ・イメージ

レヴォーグとWRX S4は、スバルの統一されたデザイン思想のもとに作られているため、フロントマスク、いわゆる「顔つき」は一見するとよく似ています。しかし、細部を注意深く見比べると、それぞれのモデルが持つコンセプトを反映した明確なデザインの差が発見できます。

まず、両車に共通するのは、スバルの象徴であるヘキサゴングリルや、鋭い眼光を思わせるヘッドライトのデザインです。これらが、スバル車ならではの精悍でスポーティな印象を形作っています。

違いが顕著に表れるのは、ボディサイドのデザインです。新型WRX S4の大きな特徴として、前後フェンダーアーチに採用された樹脂製のクラッディング(スポーツサイドガーニッシュ)が挙げられます。

このパーツは表面に空力テクスチャーが施されており、見た目の迫力を増すだけでなく、走行安定性を高めるという機能的な役割も担っています。このデザインはSUVのようにも見え、ユーザーの間でも賛否が分かれるポイントですが、WRX S4のアグレッシブな走りを象徴する部分です。

一方でレヴォーグにはこの樹脂製クラッディングがなく、ボディ同色のフェンダーとなっています。これにより、サイドビューはより滑らかで伸びやかな印象を与え、スマートで都会的なスポーツワゴンとしてのスタイルを際立たせています。

また、ボディ全体のフォルムにも違いはあります。WRX S4は、絞り込まれたキャビンと大きく張り出したフェンダーによって、ワイド&ローの筋肉質なスタンスを強調しています。対してレヴォーグは、流れるようなルーフラインが美しい、エレガントさも兼ね備えたワゴンならではのシルエットが特徴です。

ボディカラーのラインナップにも、メーカーのこだわりが見られます。例えば、WRX S4には専用色として鮮やかな「ソーラーオレンジ・パール」が設定されており、そのスポーティな個性を引き立てます。このように、顔つきや全体のデザインは、単なる見た目の違いだけでなく、それぞれの車種が持つ走りやキャラクター性を表現する重要な要素となっているのです。

WRX S4とレヴォーグの乗り心地を比較

WRX S4とレヴォーグは、同じ「スバルグローバルプラットフォーム」をベースに開発されていますが、乗り心地は大きく異なります。この違いを理解することは、購入後に後悔しないための非常に重要なポイントです。結論から言うと、WRX S4はドライバーの操作にダイレクトに反応するスポーティで硬質な乗り心地、レヴォーグは長距離でも疲れにくい、しなやかで上質な乗り心地を提供します。

WRX S4の乗り心地は、走りの楽しさを最優先に考えたセッティングです。路面の状況がダイレクトに伝わりやすく、特にコーナリングでは車体の一体感が際立ちます。スポーツ走行を好む方にとっては、このキビキビとした感覚が大きな魅力となるでしょう。ただ、特に旧型の一部モデルでは乗り心地の硬さが指摘されることもあり、同乗者や快適性を重視する方にとっては、少し厳しいと感じる場面があるかもしれません。

一方、レヴォーグの乗り心地は、グランドツーリングカーとしての性格が色濃く反映されています。WRX S4と比較するとサスペンションは明らかにソフトな味付けで、路面の細かな凹凸をしなやかに吸収してくれます。静粛性も高く、高速道路を長時間走行するような場面でも、ドライバーや同乗者の疲労を軽減してくれるでしょう。この快適性の高さは、レヴォーグが多くのユーザーから支持される理由の一つです。

さらに、両車の上級グレード「STI Sport R」には、ドライブモードセレクト付きの電子制御ダンパーが搭載されています。これにより、一台で複数の乗り味を楽しむことが可能です。「Comfort」モードを選択すれば、街乗りやロングドライブで非常に快適な乗り心地を実現し、「Sport+」モードに切り替えれば、サスペンションが引き締まり、WRX S4やレヴォーグが持つ本来のスポーツ性能を存分に味わうことができます。

タイヤのサイズも乗り心地に影響を与える要素です。WRX S4がより幅の広い245/40R18サイズのタイヤを装着するのに対し、レヴォーGは225/45R18サイズを採用しており、これもレヴォーグの乗り心地の良さに貢献しています。

いずれにしても、乗り心地の感じ方は人それぞれです。カタログスペックだけでは分からない部分ですので、購入を検討する際には、ぜひ時間をかけて両方の車種に試乗し、ご自身の感覚でその違いを確かめてみることを強くおすすめします。

レヴォーグとS4の速さはどっちが上?

レヴォーグとS4の速さはどっちが上?
スポカーラボ・イメージ

「レヴォーグとS4、速いのはどちらか?」という質問は、多くの方が抱く疑問でしょう。搭載するエンジンは同じ2.4Lターボですが、純粋な速さを比較した場合、多くのシーンでWRX S4に軍配が上がります。ただし、両車の速さの「質」は異なり、レヴォーグも日常域から高速走行まで、十分すぎるほどのパフォーマンスを秘めています。

この速さの違いが生まれる理由は、主に車両重量と走行性能に関するセッティングにあります。WRX S4はレヴォーグに比べて約30kg軽量であることに加え、よりダイレクトで刺激的な走りを追求した味付けがされています。トランスミッションである「スバルパフォーマンストランスミッション」の制御も、WRX S4の方が俊敏で、アクセル操作に対するレスポンスが鋭く感じられるでしょう。

例えば、0-100km/hの加速タイムを比較すると、WRX S4は6秒前後というデータがあり、これは非常に優れた数値です。レヴォーグも決して遅いわけではありませんが、わずかながらS4に及ばないとされています。

しかし、単純なタイムだけでは語れないのが、この2台の奥深さです。WRX S4の速さが、高回転までエンジンを回して楽しむ「スポーツカーの速さ」だとすれば、レヴォーグの速さは、豊かなトルクを生かしてどの速度域からでも力強く加速する「グランドツーリングカーの速さ」と言えます。

特に高速道路での追い越しや合流など、日常で遭遇するシーンでは、レヴォーグの持つ余裕のある加速性能が大きな安心感と快適性をもたらしてくれるはずです。

ワインディングロードに持ち込んでも、そのキャラクターの違いは明確になります。軽量でワイドなボディを持つWRX S4は、コーナーを軽快に駆け抜ける一体感のある走りを楽しめます。もちろん、スバル自慢のAWDシステムを持つレヴォーグの走行安定性も極めて高いですが、俊敏さという点ではWRX S4に分があります。

このように、絶対的な速さではWRX S4が優位ですが、レヴォーグの持つストレスフリーでパワフルな走りも非常に魅力的です。あなたがどのような「速さ」を求めるかによって、その評価は変わってくるでしょう。

WRX S4とレヴォーグの最高速度まとめ

WRX S4とレヴォーグは、どちらもスバルの技術が注ぎ込まれた高性能モデルであり、その最高速度も非常に高いレベルにあることは間違いありません。しかし、メーカーから最高速度の公式な数値は発表されていません。これは、日本の公道ではその性能を発揮する機会がなく、安全上の観点からも公表する意味が薄いためです。

一般的に、最高速度はエンジン出力だけでなく、ボディ形状による空気抵抗(Cd値)、トランスミッションのギア比、タイヤの性能など、様々な要素が複雑に絡み合って決まります。

両車は同じ2.4Lターボエンジンを搭載していますが、空力特性の面では、車高が低く流線型のセダンであるWRX S4の方が、ステーションワゴンのレヴォーグよりも有利と考えられます。そのため、仮に速度リミッターを解除してサーキットのような場所で走行した場合、最高速度はWRX S4の方がわずかに上回ると推測されます。

過去の雑誌企画などでは、先代の2.0Lターボモデルで230km/h以上を記録した例もあり、現行の2.4Lモデルも同等、あるいはそれ以上のポテンシャルを秘めていると考えられます。実際にWRX S4のスピードメーターは280km/hまで刻まれており、これはこのクルマが持つ性能の高さを物語っています。

ただし、ここで最も重要なことをお伝えしなければなりません。日本国内で販売される自動車には、多くの場合、安全上の理由から速度が180km/hに達すると燃料供給をカットするなどの制御を行う「速度リミッター」が装備されています。したがって、ノーマルの状態では、どちらの車種も180km/h以上の速度を出すことはできません。

最高速度はあくまでそのクルマが持つ性能ポテンシャルを示す一つの指標に過ぎません。公道で試すことは法律で固く禁じられており、大変危険な行為です。クルマ選びにおいては、最高速度の数値にこだわるよりも、普段よく使う速度域での加速感やハンドリング、乗り心地といった、現実的な走行シーンでの性能を重視することが、より満足度の高い選択につながるでしょう。

WRX S4とレヴォーグはどちらがいい?購入前に知りたい6つのこと

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WRX S4:SUBARU公式
  • 「WRX S4を買って後悔」は本当か?
  • WRX S4は普段使いには速すぎる?
  • レヴォーグのライバル車も比較検討
  • 結局スバルで一番速い車は?
  • ネットでの口コミ・感想レビューを紹介
  • 結論!WRX S4とレヴォーグはどちらがいいの?

「WRX S4を買って後悔」は本当か?

インターネットでWRX S4について検索すると、「買って後悔」という言葉を目にすることがあり、不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。この評価は、WRX S4が持つスポーティな特性と、購入者の期待との間にミスマッチが生じた場合に起こり得ると言えます。すべての方が後悔するわけでは決してありませんが、いくつかのポイントを理解せずに購入すると、満足のいかない結果になる可能性があります。

後悔の理由として最も多く挙げられるのが「乗り心地の硬さ」です。特に初代モデル(VAG型)の前期型は、路面の凹凸をダイレクトに拾う硬質な足回りで、快適性を重視する方にとっては厳しいと感じられることがありました。

もちろん、その後の年次改良や現行モデル(VBH型)では乗り心地は格段にしなやかになっていますが、それでも基本はスポーツセダンであり、一般的なファミリーセダンとは一線を画します。

次に、維持費の問題です。WRX S4は2.4Lターボエンジンを搭載するハイパフォーマンスカーであり、燃費性能は決して高くありません。カタログ上の燃費はWLTCモードで10.8km/Lですが、市街地走行ではこれを下回ることも想定しておく必要があります。また、高性能なタイヤやブレーキパッドなどの消耗品も、標準的な車種に比べて価格が高くなる傾向があります。

さらに、一部の運転好きの方からは、CVTのフィーリングについて意見が出ることがあります。近年のスバルのCVTは非常に進化していますが、MT車のようなダイレクトな操作感を求める方にとっては、物足りなさを感じる瞬間があるかもしれません。

これらの点を踏まえると、「WRX S4を買って後悔」しないためには、このクルマが「走りの楽しさを最優先するドライバーのためのスポーツセダン」であることを深く理解することが不可欠です。購入を検討される際には、必ず長めの試乗を行い、特に乗り心地や静粛性をご自身の感覚で確かめることを強くお勧めします。

WRX S4は普段使いには速すぎる?

WRX S4は普段使いには速すぎる?
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WRX S4が持つ275psという最高出力は、日本の公道では使い切れないほどのハイパワーであり、「普段使いには速すぎるのでは?」という懸念を抱くのも自然なことです。しかし、実際にはその有り余るほどのパワーが、日常の運転シーンにおいて大きな余裕と安全性をもたらしてくれます。結論として、WRX S4は普段使いに適さないほど速すぎるクルマではありません。

その理由は、エンジンとトランスミッションの巧みな制御にあります。搭載されている2.4Lターボエンジンは、低い回転数から豊かなトルクを発生するように設計されています。

このため、街中での信号からの発進やゆっくりとした走行でも、アクセルをわずかに踏むだけでスムーズに加速し、非常に扱いやすいのです。ギクシャクするような神経質さはなく、スーパーへの買い物や家族の送迎といった日常的な用途も難なくこなせます。

そして、そのパワーが真価を発揮するのが、高速道路での合流や追い越し、あるいは登坂路といった場面です。他のクルマであればアクセルを深く踏み込むような状況でも、WRX S4なら余裕を持って、安全かつ静かに速度を乗せることができます。これは、結果としてドライバーの精神的な負担を大きく軽減してくれるでしょう。

また、上級グレードに装備される「ドライブモードセレクト」機能も、普段使いでの万能性を高めています。「コンフォート」や「ノーマル」モードを選択すれば、エンジンレスポンスやサスペンションが穏やかな設定となり、快適なドライブが可能です。

そして、週末に走りを楽しみたい時には「スポーツ」や「スポーツ+」モードに切り替えることで、このクルマが持つ本来のスポーツ性能を解放できます。

このように、WRX S4は圧倒的な走行性能を備えながらも、それを普段使いで持て余すことはありません。むしろ、その性能の高さがもたらす「余裕」こそが、日々の運転をより安全で快適なものにしてくれるのです。

レヴォーグのライバル車も比較検討

スバルのスポーツワゴン、レヴォーグは非常に魅力的な車種ですが、購入を決める前には、市場に存在するライバル車と比較検討することが大切です。ライバルと比べることで、レヴォーグが持つ独自の価値や強みがより明確になり、ご自身の選択に確信を持つことができます。

ステーションワゴンというカテゴリーには、各メーカーから個性豊かなモデルが投入されています。ここでは、レヴォーグの代表的なライバル車とその特徴をまとめました。

車種 メーカー 特徴 主なエンジン
レヴォーグ スバル AWDによる走行安定性とアイサイトの安全性能 1.8Lターボ, 2.4Lターボ
カローラツーリング トヨタ 優れた燃費性能と豊富なグレード展開 1.8Lハイブリッド, 1.5Lガソリン
マツダ6 ワゴン マツダ 流麗なデザインと上質な内外装、ディーゼルも選択可 2.5Lガソリン, 2.2Lディーゼル
ゴルフヴァリアント フォルクスワーゲン 欧州車ならではの剛性感ある走りと高い実用性 1.0L/1.5Lマイルドハイブリッド

まず、トヨタのカローラツーリングは、ハイブリッドモデルがもたらす圧倒的な燃費性能が最大の武器です。維持費を重視するならば、非常に有力な選択肢となるでしょう。ただし、動力性能やAWDシステムの安定性では、ターボエンジンとシンメトリカルAWDを搭載するレヴォーグに分があります。

次に、マツダ6 ワゴンは、その美しいデザインと質感の高い内装で多くのファンを魅了しています。また、力強いトルクが魅力のクリーンディーゼルエンジンを選べる点も大きな特徴です。走りにおいては、FRのような素直なハンドリングを目指すマツダに対し、スバルはAWDによる絶対的な安定感を追求しており、思想の違いが感じられます。

そして、輸入車の代表格であるフォルクスワーゲンのゴルフヴァリアントは、質実剛健という言葉がぴったりの一台です。しっかりとしたボディと足回りから生まれる走行安定性は、長距離移動でも疲れを感じさせません。

レヴォーグは、これらライバルと比較した際に、「パワフルなターボエンジン」と「全天候型のAWDシステム」、そして「先進安全技術アイサイト」という3つの大きな強みを持っていることがわかります。どの性能を優先するかによって、最適な一台は変わってくるのです。

結局スバルで一番速い車は?

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WRX S4 STI Sport:SUBARU公式

スバルというメーカーの名を聞いて、多くの方がラリーフィールドを駆け抜ける青いマシンを思い浮かべるように、「速さ」はブランドの核となるイメージです。では、現在のスバルラインナップにおいて、純粋に「一番速い車」はどれかと問われれば、その答えは「WRX S4」となります。

かつて、その称号は間違いなく「WRX STI」のものでした。特に、長年にわたりスバルのパフォーマンスを支えてきた名機「EJ20」型ターボエンジンと、ドライバーの意のままに操れるマニュアルトランスミッションを組み合わせたWRX STIは、サーキットでも公道でも圧倒的な速さを誇る、まさにスバルの象徴でした。しかし、この伝説的なモデルは惜しまれつつも生産を終了しています。

そのパフォーマンスの系譜を受け継ぐのが、現行のWRX S4です。搭載される2.4LのFA24型直噴ターボエンジンは、最高出力275psを発揮し、進化した「スバルパフォーマンストランスミッション」との組み合わせで、息の長い強力な加速を実現します。

もちろん、同じエンジンを積むレヴォーグ STI Sport Rも非常に速い一台ですが、より軽量で走りに特化したセッティングが施されているWRX S4が、現行モデルにおける速さの頂点に立つモデルと言えるでしょう。

ただし、「速さ」の定義は一つではありません。例えば、スバルは過去にタイムアタック専用に作られた「WRX STI Type RA NBR Special」で、ドイツのニュルブルクリンクサーキットにおいて記録を樹立したこともあります。これは市販車ではありませんが、スバルが持つ技術力の高さを証明するものです。

このように、歴史を振り返ればWRX STIが最強の称号を持ちますが、今、新車として購入できるスバル車の中で最も速い一台を選ぶのであれば、それは間違いなくWRX S4ということになります。

ネットでの口コミ・感想レビューを紹介

自動車選びにおいて、カタログスペックだけではわからない「生の声」を知ることは非常に重要です。ここでは、インターネットの掲示板やレビューサイトで見られるWRX S4とレヴォーグに関する実際のオーナーからの口コミや感想をいくつかご紹介します。

まずWRX S4については、やはりその走行性能を絶賛する声が圧倒的に多いです。「どんな速度域からでも力強く加速するパワーは圧巻」「コーナーが続く道では、まるで自分の手足のように操れる楽しさがある」といった、運転そのものの楽しさに関するレビューが目立ちます。

また、「アイサイトの先進的な安全機能のおかげで、長距離の運転でも安心感が違う」という、スバルならではの安全性を評価する声も数多く見られます。

一方で、デメリットとして挙げられがちなのが乗り心地です。「スポーティで良いが、路面の悪い道では突き上げが気になる」「家族を乗せると、少し硬いと言われることがある」といった感想は、特に快適性を重視する方にとっては参考になるでしょう。

次にレヴォーグの口コミを見てみると、「走行性能とワゴンの実用性がこれほど高いレベルで両立している車は他にない」という、そのバランスの良さを称賛する声が中心です。「広い荷室は、キャンプやスキーなど、趣味の道具を積むのに本当に便利」「長距離を走っても疲れにくいシートと乗り心地で、どこまでも走りたくなる」など、グランドツーリングカーとしての完成度の高さを評価するレビューが特徴的です。

レヴォーグに対する数少ない要望としては、「WRX S4のような、突き抜けるような刺激がもう少しあっても良いかもしれない」といった、走りのキャラクターに関するものが見られます。

これらの口コミは、実際に所有しているからこそわかる貴重な情報です。ただし、感じ方には個人差があるため、あくまで参考として捉え、最後はご自身の試乗でのフィーリングを大切にすることをお勧めします。

結論!WRX S4とレヴォーグはどちらがいいの?

結論!WRX S4とレヴォーグはどちらがいいの?
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ここまで様々な角度からWRX S4とレヴォーグを比較してきましたが、いよいよ結論です。結局のところ、どちらの車が良いかという問いへの答えは、「あなたのライフスタイルと、車に何を求めるか」によって決まります。どちらもスバルが誇る素晴らしい自動車ですが、その魅力の方向性が異なるため、ご自身に合った一台を選ぶことが最高の満足につながります。

あなたのカーライフに寄り添うのはどちらのモデルか、以下の表を参考に最終判断をしてみてください。

こんな方におすすめ WRX S4 レヴォーグ
とにかく運転そのものが好きで、走りを楽しみたい
ワインディングやサーキットでのスポーツ走行に興味がある
アグレッシブで迫力のあるデザインが好みだ
家族や友人を乗せて快適な長距離旅行に出かけたい
キャンプやレジャーなど、たくさんの荷物を積む機会が多い
一台で走りも実用性も、高いレベルでバランスさせたい

表が示す通り、もしあなたが「走りの刺激」や「車を操る楽しさ」を最優先するならば、WRX S4が最高のパートナーとなるでしょう。セダンボディならではのピュアなハンドリング性能は、他では味わえない格別な体験をもたらしてくれます。

一方で、もしあなたが「高い走行性能は譲れないが、家族との時間や趣味のための実用性も同じくらい重要だ」と考えるならば、レヴォーグがその期待に応えてくれます。卓越した走りとワゴンの利便性を両立したこの一台は、あなたのカーライフをあらゆる面で豊かにしてくれるはずです。

最終的には、ぜひスバルのディーラーに足を運び、2台の実車を見比べて、そして試乗してみてください。ご自身の目で見て、ハンドルを握って感じるフィーリングこそが、後悔のない愛車選びのための最も確かな答えとなるでしょう。

WRX S4とレヴォーグはどちらがいいのか?総括

WRX S4とレヴォーグはどちらがいいですか、という疑問には、ご自身のカーライフを考えることで答えが見つかります。S4は究極の走りの楽しさを、レヴォーグは高い走行性能と快適な実用性を追求したモデルです。それぞれの明確な個性を理解し、ご自身にとって最良の一台をお選びください。

記事のポイントをまとめます。

  • WRX S4は走りを最優先したスポーツセダンである
  • レヴォーグは実用性を兼ね備えたスポーツワゴンである
  • ボディはS4がワイド&ロー、レヴォーグは長く高めの設計
  • 共通エンジンだが走行性能の味付けは明確に異なる
  • デザインはS4が攻撃的、レヴォーグは流麗なスタイル
  • 乗り心地はS4が硬質、レヴォーグはしなやかで快適
  • 純粋な加速性能ではWRX S4が優位
  • 最高速度は非公表で、国内仕様は180km/hに制限される
  • S4購入後の後悔は乗り心地や維持費の認識違いが主因
  • S4のパワーは普段使いで過剰ではなく、運転の余裕に繋がる
  • レヴォーグのライバルはカローラやマツダ6ワゴンなど
  • 現行スバル市販車の中ではWRX S4が最も速い
  • 口コミではS4の刺激、レヴォーグの万能性が評価される
  • 選択は走りの刺激と実用性、どちらを優先するかで決まる
  • 最終判断には自身の感覚で確かめる試乗が不可欠
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