ハコスカGT-RとGTの見分け方完全ガイド【プロの視点】

ハコスカGT-R
日産公式

初代スカイラインGT-R、通称「ハコスカ」は、日本の自動車史において名車として広く認識されています。そのレトロな外観と高性能なエンジンは、多くの車愛好者の心を捉えています。

しかし、GT-RとGTの違いを見分けることは、特に初心者にとっては難しいと感じるかもしれません。GT-RとGTは外観が似ているため、一見しただけでは区別がつきにくいことが多いのです。

そこで本記事では、ハコスカGT-RとGTの見分け方について詳しく解説します。

具体的な外観の違いなど、初心者でも簡単に識別できる方法を紹介します。本記事の内容を通じて、ハコスカの魅力をさらに深く理解し、GT-RとGTの違いを自信を持って見分けられるようになるでしょう。

車の知識を深めたい方や、ハコスカに興味を持っている方は、ぜひ参考にしてください。

  • フェンダーミラーの色で見分ける
  • リアガラスの違いを確認
  • オーバーフェンダーの有無
  • エンジン音で識別する

ハコスカGT-Rの見分け方:一目でわかるGT-RとGTの外観上の違い

GT-R Real or fake
Image created by DALL-E: Real or fake
  • フェンダーミラーの色
  • リアガラスの特徴
  • オーバーフェンダーの有無

フェンダーミラーの色

GT-Rの特徴的な外観ポイントの一つが、そのつや消し黒のフェンダーミラーです。

このフェンダーミラーはGT-Rのスポーティでシンプルなデザインを際立たせ、一目でGT-Rと認識できる要素となっています。つや消し黒の仕上げは、車全体のアグレッシブな印象を引き立て、他の車とは一線を画す存在感を持っています。

一方、GTのフェンダーミラーは、通常の黒、シルバー、時にはボディカラーに塗られることが一般的で、GT-Rほどの統一感や特徴的なデザイン要素は見られません。

GT-Rのフェンダーミラーは、細部にまでこだわったデザインが施されている点で、GTとの差別化が図られています。

リアガラスの特徴

リアガラスもGT-RとGTを見分ける際の重要なポイントです。GT-Rのリアガラスは白ガラスで、熱線がありません。

これはGT-Rが純粋なスポーツモデルとして、軽量化を重視し、余計な装備を省いた結果と言えます。

熱線を省くことで、車両の重量が減り、パフォーマンスの向上に寄与しています。また、この白ガラスは視認性を高め、スポーティな雰囲気を一層強調します。

一方、GTのリアガラスには通常、熱線が装備されており、冬季の視界確保を目的とした実用的な要素が含まれています。

これにより、GTは日常の利便性と快適性を提供する一方、GT-Rはピュアなスポーツカーとしての性能を最優先に設計されています。

オーバーフェンダーの有無

オーバーフェンダーの有無もGT-RとGTを見分ける際の大きなポイントです。GT-Rは後輪部分にのみオーバーフェンダーが付いており、このオーバーフェンダーはGT-R特有のアグレッシブな外観を演出しています。

GT-Rのオーバーフェンダーは、広がった車体幅と堂々としたスタンスを強調し、スポーティで力強い印象を与えます。これに対して、GTにはオーバーフェンダーが付いていないため、車体全体がよりシンプルで洗練されたラインを持っています。

このため、GTはエレガントで控えめなスタイルを持ち、日常使いにも適したデザインとなっています。

オーバーフェンダーの有無は一目で確認できるため、GT-RとGTの区別をする上で非常に役立ちます。また、オーバーフェンダーがあることで、GT-Rのスポーティな印象がさらに強調され、見る者に強烈なインパクトを与えます。

ハコスカGT-Rの見分け方:知る人ぞ知るGT-R特有の外観要素

GT-R sound
Image created by DALL-E: Engine
  • ピラーアンテナの有無
  • ドアモールの違い
  • 改造の有無

ピラーアンテナの有無

GT-Rにはピラーアンテナが付いていないことが特徴の一つです。ピラーアンテナは車体のサイドピラーに取り付けられる細長いアンテナで、GTにはこのアンテナが標準装備されています。

このアンテナはラジオや通信機能をサポートするためのものですが、GT-Rでは軽量化と空力性能の向上を目指して、このピラーアンテナを排除しています。

GT-Rのデザインは、無駄な装飾を排し、より洗練されたシルエットを追求しています。

このアンテナの欠如により、GT-Rのクリーンな外観が一層際立ち、スポーティで先進的な印象を与えます。

ドアモールの違い

GT-Rの外観にはドアモールがありません。ドアモールとは、車のドアの縁に沿って取り付けられる装飾的なパーツで、ドアの開閉時に他の車や物にぶつかって傷がつかないようにする役割も持っています。

GTにはこのドアモールが付いていることが一般的です。

一方、GT-Rはスポーティなデザインを追求するため、こうした装飾的な要素を省いています。

改造の有無

GT-Rは、その希少性と歴史的価値から、ノーマル(オリジナル)に近い状態で維持されていることが多いです。オーナーたちは、GT-Rの価値を保つために、できるだけ純正部品を使用し、大規模な改造を避ける傾向があります。

一方、GTは趣味性が高く、さまざまな改造が施されることが多いです。エアロパーツの追加やエンジンのチューニング、大型ホイールの装着など、オーナーの個性が反映された改造が見られます。

これらの改造点を確認することで、GT-RとGTを見分ける手がかりになります。特に、エンジンルームや足回りをチェックすることで、改造の有無や程度を把握できます。

ハコスカGT-Rの見分け方:外観以外の判断基準

  • S20エンジンの音【動画】
  • メンテナンス履歴とオーナーのこだわり
  • 会員バッチの有無

S20エンジンの音【動画】

GT-Rには伝説的なS20エンジンが搭載されています。このエンジンは、直列6気筒DOHCの設計で、当時の技術の粋を集めた高性能エンジンです。S20エンジンの音は非常に特徴的で、エンジンの回転数が上がるにつれて独特の高音が響き渡ります。

この音を聞き分けることができる人は、GT-RとGTを簡単に見分けることができます。特に、車に詳しい愛好者や専門家は、このエンジン音の違いを瞬時に察知できます。

試乗する機会がある場合やエンジンを始動する機会があれば、ぜひ耳を澄ましてみてください。GTのエンジン音と比較すると、その違いは明らかです。

メンテナンス履歴とオーナーのこだわり

GT-Rのオーナーは、その希少性と価値を理解しており、メンテナンスにも細心の注意を払っています。定期的な点検や修理履歴がしっかりと記録されていることが多く、これらの記録を見ることでGT-Rかどうかを判断する一助となります。

また、オーナーのこだわりも重要な判断材料です。GT-Rのオーナーは、その車の歴史や価値を深く理解しており、細部に至るまでオリジナルの状態を保とうとする意識が強いです。

一方、GTのオーナーは、より自由な発想で車を楽しむ傾向があり、メンテナンス履歴も比較的自由な形式で記録されていることが多いです。(フロントにもオーバーフェンダーをつける傾向あり←本物のGT-Rにはフロントにオーバーフェンダーはない)

会員バッチの有無

GT-R.O.C(GT-R Owners Club)などの会員バッチが車体に付いている場合、その車がGT-Rである可能性が高いです。

GT-Rのオーナーたちは、その希少性と価値を誇りに思っており、クラブの会員バッチを付けることでその誇りを示しています。ただし、このバッチは偽物も多く出回っているため、あくまで参考程度にとどめておくべきです。

なので他の要素と併せて総合的に判断することが重要です。このバッチは車のフロントグリルやリアに取り付けられていることが多く、注意深く観察することで確認できます。

これらのGT-R特有の外観要素を理解することで、GT-RとGTの違いをより明確に見分けることができます。ピラーアンテナの有無、ドアモールの違い、会員バッチの有無などのディテールをチェックすることで、GT-Rの真の姿を把握することができます。

【動画で見る】ハコスカGT-Rの見分け方

  • 本物のハコスカGT-RとGTの違いを動画で解説
  • 本物ハコスカGT-Rの車両情報

本物のハコスカGT-RとGTの違いを動画で解説

この動画をご覧いただくことで、ハコスカGT-RとGTの違いを詳しく理解することができます。初心者の方でも簡単に見分けられるようになるので、ぜひご視聴ください。

本物ハコスカGT-Rの車両情報

車両詳細
年式 1972年
型式 KPGC10型
全長 4,330mm
全幅 1,665mm
全高 1,370mm
ホイールベース 2,570mm
トレッド(前/後) 1,370/1,365mm
車両重量 1,100kg
エンジン S20型 ( 直6・4バルブ DOHC ) 1989cc
最高出力 118Kw(160ps)/7,000rpm
最大トルク 176N・m(18.0kgf・m)/5,600rpm
サスペンション(前/後) ストラット/ セミトレーリングアーム( 独立)
ブレーキ(前/後) ディスク/ ドラム
タイヤ 6.45H-14-4PR
その他 1970年発売、1972年生産終了

ハコスカGT-Rの見分け方の総括

ハコスカGT-RとGTの見分け方を理解することで、初心者でもこれらの名車の違いを明確に把握できるようになります。

フェンダーミラーの色やリアガラス、オーバーフェンダーの有無、ピラーアンテナの有無などの外観上の特徴に加え、エンジン音や改造の有無、メンテナンス履歴などの要素を総合的に判断することが大切です。

これらのポイントを押さえることで、GT-RとGTの魅力をより深く楽しむことができるでしょう。

記事のポイントをまとめます。

  • ハコスカGT-RとGTの見分け方には、外観上の細かな違いを知ることが重要です。
  • フェンダーミラーの色は、GT-Rがつや消し黒である点が一つの識別ポイントです。
  • リアガラスが白ガラス(熱線無し)であることもGT-Rの特徴的な外観要素です。
  • GT-Rには後輪部分にオーバーフェンダーが付いており、この点も識別の手がかりです。
  • ピラーアンテナの有無も重要で、GT-Rにはこのアンテナが装備されていません。
  • GT-Rにはドアモールが付いていないため、この点も確認すべきポイントです。
  • GT-R.O.Cの会員バッチが付いている場合、GT-Rの可能性が高いが、偽物も多いです。
  • S20エンジンの音はGT-R特有であり、この音を識別することも有効です。
  • GT-Rは改造が少なく、ノーマルに近い状態で維持されていることが多いです。
  • メンテナンス履歴がしっかりしていることもGT-Rの特徴で、履歴を確認することが大切です。
  • GT-RとGTを見分ける際には、外観だけでなくエンジン音や改造具合も確認しましょう。
  • GTは多くの場合、大幅な改造が施されていることが多いです。
タイトルとURLをコピーしました