BMW X1は金持ちの車?年収・維持費からオーナー像を徹底解説

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街で見かけるたび、洗練された存在感で多くのドライバーを魅了するBMW X1。そのステアリングを握る人物像を想像する時、多くの人がBMW X1は金持ちの車というキーワードを思い浮かべるかもしれません。

では、実際に乗ってる人のリアルな姿とは、どのようなものなのでしょうか。

この記事では、BMW X1のターゲット層やオーナーに求められる平均年収を解き明かし、一部で囁かれる貧乏でも手が届く、あるいは本当の高級車じゃないといった見方の真偽にも迫ります。

もちろん、憧れを現実にするために不可欠な情報、すなわち新型の日本発売で注目される新車価格から、最上級モデルの具体的な値段、そして身近な選択肢となり得る中古車の価格帯まで、金銭的な側面を徹底的に掘り下げます。

さらには、BMWの魅力そのものの源泉、そもそもなぜ外車は高いのかという構造的な理由、そしてBMWのラインナップを高い順に見たときのX1の立ち位置までを明らかにすることで、より多角的な視点を提供します。

この記事は、X1への漠然とした憧れや疑問を、確かな知識へと変えるための羅針盤です。読み終えた後、あなたにとってこの一台が本当に価値ある選択なのか、その答えがきっと見つかるはずです。

記事のポイント
  • BMW X1オーナーの年収とリアルな人物像
  • 新車・中古車の価格帯と高額な維持費の実態
  • X1が持つ走行性能とブランド本来の魅力
  • BMWヒエラルキーにおけるX1の立ち位置

BMW X1と金持ちのイメージ。オーナーの実態は?

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  • どんな人が買う?BMW X1のターゲット層
  • オーナーに求められる平均年袖とは?
  • 実際に乗ってる人のリアルな特徴
  • 高級車じゃない?貧乏でも維持できるのか
  • 駆けぬける歓び。そもそもBMWの魅力とは

どんな人が買う?BMW X1のターゲット層

BMW X1は、ブランドのステータス性だけを求める層ではなく、都市部での実用性と卓越した走行性能の両立を重視する、30代から50代のユーザーが主なターゲット層です。彼らは自身のライフスタイルにこだわりを持ち、クルマを自己表現の一部として捉える傾向があります。

この結論に至る理由は主に3つ挙げられます。

第一に、その絶妙なボディサイズです。BMWのSUVラインナップの中ではコンパクトな設計でありながら、存在感のあるデザインを両立しています。このため、日本の都市部における狭い道や駐車場でも運転がしやすく、日常的な利便性を求めるユーザーからの高い支持を獲得しています。

次に、実用性の高さが挙げられます。見た目の高級感だけでなく、広い室内空間と十分な容量を持つラゲッジスペースは、ビジネスシーンから週末のレジャーまで幅広く対応可能です。

そして第三の理由として、BMWというブランドが持つ知的なイメージが影響しています。「金持ち」というだけでなく、「品質を理解し、賢明な選択ができる人」という印象が、多くのユーザーの価値観と合致するのです。

具体的に、他のプレミアムコンパクトSUVと比較すると、X1の独自のポジションがより明確になります。例えば、メルセデス・ベンツやレクサスの同クラスの車種が快適性や静粛性を前面に押し出す一方、BMW X1はドライバー自身が運転を楽しむ「走り」の性能を強く意識しています。

以下の表は、各ブランドの一般的な傾向を比較したものです。

車種主な特徴想定されるユーザー像
BMW X1スポーティな走行性能、実用性との両立運転好きでアクティブなライフスタイルを持つ人
メルセデス・ベンツ GLA内外装の高級感、快適な乗り心地ブランドイメージと上質な移動空間を重視する人
アウディ Q3先進的なデザイン、安定した四輪駆動性能モダンなデザインと全天候型の安心感を求める人
レクサス UX優れた燃費性能(ハイブリッド)、静粛性経済性と環境性能、静かな乗り心地を優先する人

このように、BMW X1は単に見栄を重視するのではなく、実用性と運転の楽しさを合理的に判断できる、アクティブで知的な層に選ばれるクルマと言えます。自身のライフスタイルとクルマに求める価値を照らし合わせることが、最適な一台を見つけるための重要なステップとなるでしょう。

オーナーに求められる平均年収とは?

オーナーに求められる平均年収とは?
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BMW X1のオーナーになるためには、新車での購入を検討する場合、年収700万円以上がひとつの目安と考えられます。一方で、中古車を視野に入れることで年収500万円前後からでも所有は可能になりますが、いずれの場合も年収額そのものより、維持費を含めた長期的な資金計画を立てられるかが重要です。

なぜなら、第一に車両本体価格が高額であることが挙げられます。

最新モデルの新車価格は約550万円からとなっており、一般的な目安とされる「クルマの購入予算は年収の半分程度」という基準に照らし合わせると、必然的に高い年収が求められます。

次に、輸入車特有の維持費を考慮する必要があるからです。

定期的なメンテナンスにかかる費用、例えばエンジンオイルやタイヤの交換、あるいは予期せぬ故障が発生した際の部品代は、同クラスの国産車と比較して高額になる傾向があります。このため、車両の購入費用だけでなく、継続的にかかるコストを賄える経済力が不可欠です。

実際の年間維持費は、走行距離や車両の状態によって変動しますが、一般的な目安を以下の表にまとめました。これはあくまで参考値であり、実際の費用はディーラーや整備工場への確認が必要です。

費用項目年間の費用目安備考
自動車税約36,000円~エンジンの排気量によって変動
自動車重量税約15,000円~車検時に2年分を納付(1年あたりで換算)
自賠責保険料約10,000円車検時に2年分を納付(1年あたりで換算)
任意保険料約70,000円~150,000円年齢、等級、車両保険の有無で大きく変動
燃料代約100,000円~年間1万km走行、燃料単価、モデルの燃費による
メンテナンス費用約50,000円~オイル交換、消耗品交換など。車検費用は別途
駐車場代別途必要地域によって大きく異なる

これらの理由から、BMW X1を所有するためには一定水準の年収が目安となりますが、より大切なのは購入後の維持費を具体的にシミュレーションし、自身の経済状況で無理なく支払えるかを見極めることです。中古車という選択肢も含め、計画的な資金管理を行うことが、満足のいくカーライフを送るための鍵となります。

実際に乗ってる人のリアルな特徴

BMW X1に実際に乗っているオーナーは、「お金持ち」という単純な括りでは収まらない、多面的な特徴を持っています。彼らの多くは、クルマに対して明確な価値基準を持ち、品質や走行性能、そして自身のライフスタイルとの調和を重視する人々です。

その背景には、まずBMWというブランドが提供する価値への深い理解があります。オーナーはドイツ車ならではの堅牢なボディや、長距離運転でも疲れにくいシート設計といった、カタログスペックだけでは測れない品質に満足感を見出しています。

特に、BMWの哲学である「駆けぬける歓び」を体現したスポーティなハンドリング性能は、単なる移動手段としてだけでなく、運転そのものを楽しみたいと考えるユーザーにとって大きな魅力となっています。また、数あるプレミアムSUVの中からX1を選ぶ人々は、非常に合理的です。

例えば、ディーゼルモデルが持つ優れた燃費性能と力強いトルク、あるいは将来的な売却まで見据えたリセールバリューの高さなど、感情的な憧れだけでなく、経済的な側面まで含めて総合的に判断し、このクルマを選択しています。

オーナーから寄せられる評判をチェックしてみると、「コンパクトなサイズで都市部でも運転しやすいのに、高速道路では驚くほど安定している」といった、実用性と走行性能のバランスを評価する声が多く見られます。

一方で、「Mスポーツパッケージのサスペンションは、人によっては硬すぎると感じるかもしれない」「内装の質感は上位モデルのX3などと比較するとシンプル」といった、注意すべき点に関する意見も存在します。

職業としては、安定した収入基盤を持つ会社員や自営業、専門職の方が多い傾向にあり、クルマが対外的な信頼性にも繋がることを意識しているようです。近年は、洗練されたデザインと運転のしやすさから、30代から40代の女性オーナーも増加しています。

結論として、BMW X1のオーナー像は、品質に妥協せず、合理的な視点でクルマを選び、アクティブな生活を送る人々と言えるでしょう。彼らは「金持ち」だからという理由だけで選ぶのではなく、X1が自身の価値観やライフスタイルに最もフィットするパートナーであると判断しているのです。

これから購入を検討する方は、こうしたリアルなオーナーの特徴を参考にすることで、ご自身にとってX1が本当にふさわしい選択肢なのかを、より深く見極めることができるはずです。

高級車じゃない?貧乏でも維持できるのか

高級車じゃない?貧乏でも維持できるのか
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BMW X1はプレミアムブランドに属する紛れもない高級車であり、経済的に余裕がない状態、いわゆる「貧乏」な状況で所有し続けることは極めて困難です。一部で「高級車じゃない」と言われることがありますが、これはBMWのSUVラインナップにおけるエントリーモデルである点や、中古車市場で価格が下がっていることに起因する誤解と言えるでしょう。

その理由は、車両購入後の維持費にあります。中古車であれば初期費用を抑えて購入することは可能ですが、輸入車、特にドイツ車は国産車と比較して定期的なメンテナンスや消耗品の交換費用が高額になる傾向があります。

例えば、指定のエンジンオイル交換や、ランフラットタイヤの交換には、同クラスの国産車の数倍の費用が必要になるケースも珍しくありません。さらに、年式の古い中古車の場合、予期せぬ故障のリスクも高まります。

電子制御系のトラブルやエンジン周りの問題が発生した場合、部品代と専門的な技術料を含めて一度に数十万円単位の出費が発生する可能性も考慮しておく必要があります。

国産コンパクトSUVとBMW X1の中古車における、年間の維持費を比較したものが以下の表です。もちろん、これはあくまで一般的な目安であり、実際の費用は個々の車両の状態や利用状況によって大きく異なります。

費用項目国産コンパクトSUV(新車)BMW X1(5年落ち中古車)
自動車税約30,500円約39,500円
任意保険料約60,000円約90,000円
車検費用(1年あたり)約50,000円約80,000円
メンテナンス・消耗品費用約30,000円約70,000円
年間維持費 合計(目安)約170,500円約279,500円

このように、無理をしてBMW X1を所有することは、本来の性能や魅力を損なうだけでなく、安全面でのリスクも伴います。

結論として、このクルマは「高級車じゃない」わけではなく、その価値を正しく維持するために相応のコストが求められる自動車です。購入を検討する際は、憧れだけでなく、維持費まで含めた現実的な資金計画を立て、ご自身の経済力で責任を持って乗り続けられるかを慎重に判断することが何よりも重要です。

駆けぬける歓び。そもそもBMWの魅力とは

BMWというブランドの根源的な魅力は、企業哲学として掲げる「駆けぬける歓び」を、セダン、クーペ、そしてX1のようなSUVに至るまで、すべてのモデルで一貫して追求している点にあります。

これは単にエンジンがパワフルであるとか、直線が速いという意味ではありません。むしろ、カーブを曲がる、道を走るといった日常的な運転のあらゆる場面で、ドライバーがクルマと一体になれるような感覚的な楽しさを提供することに、その本質が存在します。

この独特の運転体験は、BMWの長年にわたる技術的なこだわりによって支えられています。

一つ目は、航空機エンジン製造をルーツに持つ、卓越したエンジン技術です。特に「シルキーシックス」と称される直列6気筒エンジンは、驚くほど滑らかでよどみなく高回転まで吹け上がり、多くのファンを魅了してきました。このエンジン作りのノウハウは、X1に搭載される4気筒や3気筒エンジンにも受け継がれています。

二つ目は、理想的な前後重量配分への執念です。多くのモデルでFR(後輪駆動)レイアウトを基本とし、重いエンジンを可能な限り車体中央に寄せて搭載することで、前後アクスルに掛かる重量をほぼ50:50に近づけています。このバランスが、素直で予測しやすいハンドリング性能を生み出すのです。

そして三つ目は、すべてがドライバーのために設計されたデザインです。メーターパネルや操作スイッチ類がわずかに運転席側へ傾けられたコクピットは、その象徴と言えるでしょう。

他のドイツのプレミアムブランドと比較すると、BMWの立ち位置はより鮮明になります。例えば、メルセデス・ベンツが「最善か無か」の理念のもと、絶対的な快適性や安全性を追求するのに対し、アウディは「技術による先進」を掲げ、四輪駆動技術「クワトロ」や先進的なデジタル技術でブランドをリードしています。

その中でBMWは、いつの時代も一貫して「ドライバーの楽しさ」を最優先にクルマ作りを行ってきました。X1のようなSUVモデルであっても、重心の高さを感じさせない安定したコーナリングや、ドライバーの意思に即座に反応するエンジンのレスポンスには、そのDNAが色濃く反映されています。

したがって、BMWの魅力とは、高級感やステータス性だけではなく、日々の移動時間そのものをエキサイティングな体験へと変えてくれる「駆けぬける歓び」という確固たる哲学にあります。このブランドがなぜ世界中のドライバーから愛され続けるのか、その理由を理解することは、BMWというクルマを所有する本当の価値を知ることに繋がるはずです。

BMW X1は金持ちの車?価格と価値を徹底解説

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  • 注目の新型モデル!日本発売はいつ?
  • 新車価格はいくら?最上級モデルの値段
  • 中古なら手が届く?市場価格を調査
  • なぜ高い?外車の価格設定の仕組み
  • ランキングで見るBMWのモデルと価格(高い順)

注目の新型モデル!日本発売はいつ?

現在、市場で注目を集めている3代目の新型BMW X1(コードネーム:U11)は、2023年2月17日に日本での販売が開始されました。その後、ラインナップを拡充し、2024年5月29日にはより幅広いユーザー層に向けた前輪駆動モデルが追加されています。

今回のモデルチェンジは、デザインとテクノロジーの両面で大幅な進化を遂げているのが大きな理由です。エクステリアは、より大きくスクエアな形状となったキドニー・グリルと、シャープなヘッドライトが力強くモダンな印象を与えます。

インテリアにおいては、メーターパネルとコントロールディスプレイを一体化させた「BMWカーブド・ディスプレイ」が採用され、先進的でクリーンな運転空間を実現しました。物理的なスイッチが大幅に削減されたことも特徴の一つです。

さらに、BMWスモール・コンパクト・セグメントとして初となる、完全電気自動車「iX1」が同時に導入された点は、ブランドの電動化戦略を象a徴する重要なトピックと言えます。

新型X1の日本市場における展開は、段階的に行われてきました。その変遷を時系列で確認することで、現在のラインナップへの理解が深まります。

発売時期主な出来事概要
2023年2月17日3代目 新型X1/iX1 発表ガソリン4WDモデルと電気自動車モデルで日本デビュー。
2023年5月26日ディーゼルモデル追加燃費性能に優れるクリーン・ディーゼル4WDモデルを導入。
2023年9月26日Mパフォーマンスモデル追加高性能版「M35i xDrive」が登場し、走りを追求する層に対応。
2024年5月29日前輪駆動(FF)モデル追加ガソリン「sDrive18i」などが加わり、価格帯を広げた。

このように、新型BMW X1は2023年初頭から日本市場で入手可能となっており、その後も着実に選択肢を増やしています。デザインや機能が一新されたこの最新モデルの魅力を確かめたい方は、お近くのディーラーで試乗してみることをお勧めします。

新車価格はいくら?最上級モデルの値段

新車価格はいくら?最上級モデルの値段
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BMW X1の新車価格は、エントリーモデルの約550万円から、高性能な最上級モデルでは約800万円に迫る価格帯で設定されています。この価格差は、搭載されるエンジンや駆動方式、そして装備内容の違いによって生まれます。

価格を決定づける主な要因は3点あります。

第一に、パワートレインの種類です。ガソリンエンジン、燃費効率に優れたクリーン・ディーゼルエンジン、そしてスポーティな走りを極めたMパフォーマンスモデル用の高出力ガソリンエンジンと、複数の選択肢が用意されています。もちろん、電気自動車であるiX1も独自の価格体系を持っています。

第二に、駆動方式の違いです。軽快な走りの前輪駆動(sDrive)と、あらゆる路面状況で高い安定性を発揮する四輪駆動(xDrive)があり、後者はより高価な設定となります。

第三に、内外装の仕様を決めるグレードやオプションです。スポーティな内外装を持つ「M Sport」は人気が高く、標準的な仕様より価格が上がります。

これに加えて、先進安全装備やサンルーフなどのオプションを追加していくことで、最終的な乗り出し価格は変動します。

現在日本で販売されている主要なガソリンおよびディーゼルモデルの価格は、以下の通りです。なお、表示は車両本体価格(消費税込み)であり、実際の購入時には別途、税金や諸費用が必要となります。

モデル名パワートレイン駆動方式車両本体価格(円)
X1 sDrive18i M Sport1.5L 直列3気筒ガソリン前輪駆動 (FF)5,500,000
X1 xDrive20i xLine2.0L 直列4気筒ガソリン四輪駆動 (4WD)6,040,000
X1 xDrive20d xLine2.0L 直列4気筒ディーゼル四輪駆動 (4WD)6,400,000
X1 xDrive20d M Sport2.0L 直列4気筒ディーゼル四輪駆動 (4WD)6,400,000
X1 M35i xDrive2.0L 直列4気筒ガソリン四輪駆動 (4WD)7,980,000

結論として、BMW X1の新車価格は、選択するモデルによって約550万円から約800万円までと幅広くなっています。購入を検討する際は、公式サイトのコンフィギュレーターを利用したり、ディーラーで見積もりを取得したりして、ご自身の希望する仕様での正確な価格を確認することが賢明な選択です。

中古なら手が届く?市場価格を調査

BMW X1は、中古車市場に目を向けることで、新車に比べて大幅に購入のハードルが下がり、より幅広い層にとって現実的な選択肢となります。特に人気の高かった先代モデルなどは、価格がこなれてきており、魅力的な価格帯で流通しています。ただし、購入の際には車両の状態を慎重に見極める必要があります。

中古車価格が魅力的な水準になる主な理由は、プレミアムブランドの車種に共通する新車からの価値の下落率、いわゆる減価償却が大きいことにあります。特に登録から3年から5年が経過した車両は、新車価格の半額近くになることもあり、コストパフォーマンスが非常に高まります。

現在の中古車市場では、初代(E84型)、2代目(F48型)、そして現行の3代目(U11型)と、複数の世代が流通しており、予算に応じて多様な選択が可能です。2代目のF48型は、現代的な機能と手頃な価格のバランスが良く、特に人気を集めています。

しかし、その低い購入価格の裏には、新車よりも高くなる可能性のあるメンテナンス費用や故障リスクが潜んでいることを忘れてはなりません。

世代ごとの中古車価格帯の目安は、以下の通りです。価格は年式、走行距離、車両の状態によって大きく変動するため、あくまで参考としてください。

世代(モデルコード)主な年式中古車価格帯(目安)主な注意点
初代 (E84)2010年~2015年約50万円 ~ 150万円走行距離が多く、経年による部品交換が必要な場合がある。
2代目 (F48)2015年~2023年約150万円 ~ 450万円価格と性能のバランスが良い。定期的な整備記録のチェックが重要。
3代目 (U11)2023年~約450万円 ~登録済未使用車など。新車保証が残っているメリットが大きい。

中古のBMW X1は、憧れのブランドを身近にする魅力的な選択肢です。しかし、そのメリットを最大限に享受するためには、購入前の慎重なチェックが不可欠です。特に、ディーラーによる保証が付いた「認定中古車」は、価格が少し高めでも、購入後の安心感を考えると非常に賢明な選択と言えるでしょう。

個々の車両の整備履歴をしっかりと確認し、信頼できる販売店から購入することが、満足のいく中古車選びの鍵となります。

なぜ高い?外車の価格設定の仕組み

なぜ高い?外車の価格設定の仕組み
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BMWをはじめとする外車(輸入車)の価格が国産車に比べて高額に設定されているのは、輸入関税が理由であると誤解されがちですが、現在日本と欧州間の自動車に関税はかかりません。

価格が高くなる本当の理由は、輸送コスト、日本仕様への適合費用、そしてブランド価値を維持するための戦略的な価格設定という、複数の要因が複雑に絡み合っているためです。

まず最も分かりやすいのが、物理的な輸送コストです。ドイツなどで生産された車両を日本まで船で運ぶには、数週間にわたる輸送費や保険料といった多額の費用が発生します。国内の工場から陸送される国産車にはない、この海外からの輸送コストが車両価格に上乗せされるのは避けられません。

次に、日本独自の規制に対応するための費用も価格を押し上げる要因となります。日本の保安基準や排出ガス規制は世界的に見ても厳格であり、輸入車は日本の法律に合わせて灯火類を変更したり、排ガス試験をクリアしたりする必要があります。

こうした日本仕様への「ローカライズ」には、相応のコストがかかるのです。さらに、多くの輸入車は日本市場向けに、本国ではオプションとなるナビゲーションシステムや安全装備などを標準で搭載する傾向があり、これもベース価格を高くする一因となっています。

これらの物理的なコストに加え、ブランドイメージを維持するための戦略的な価格設定も重要な要素です。輸入車ディーラーは、安売りで販売台数を稼ぐのではなく、一台あたりの利益を確保し、プレミアムなブランドイメージを保つビジネスモデルを採用しています。

ディーラー網の維持や質の高いアフターサービスの提供、そして広告宣伝費なども、最終的には車両価格に反映される仕組みです。

価格を構成する主な要素国産車輸入車(外車)
車両本体(工場出荷価格)
国内輸送コスト
海外からの輸送・保険コスト〇(高額)
日本仕様への適合コスト
標準装備の充実化(車種による)〇(価格上昇要因)
インポーター・ディーラーの利益〇(戦略的に設定)

このように、外車の価格設定は単に「高い」のではなく、その裏には輸送や法規対応といった現実的なコストと、ブランド価値を守るための緻密な戦略が存在します。この仕組みを理解することで、価格の背景にある価値をより深く吟味し、納得のいくクルマ選びが可能になるでしょう。

ランキングで見るBMWのモデルと価格(高い順)

BMWの豊富なラインナップは、各モデルの車名に付与された番号やアルファベットによって、そのクラスや価格帯が明確に階層化されています。「シリーズ」と呼ばれる数字が大きくなるほど、一般的にボディサイズと価格が上昇するのが基本原則です。このヒエラルキーを理解することで、BMW X1がブランド全体の中でどのような位置づけにあるのかを把握できます。

BMWの価格体系を理解する上で重要なのは、数字のシリーズだけではありません。モデル名の先頭に付く「X」はSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼ばれるSUVモデル群を、「Z」はロードスターモデルを示します。

そして、各シリーズの頂点に君臨するのが、モータースポーツ部門が手掛ける「M」モデルです。「M3」や「X5 M」のように、ベースモデルの性能を極限まで高めたMモデルは、そのシリーズの中で最も高価な価格が設定されています。

また、同じシリーズ内でも、セダン、クーペ、カブリオレといったボディ形状によって価格は異なり、一般的には開放感のあるカブリオレが最も高価になる傾向があります。

現在のBMW Japanの主要なラインナップを、新車価格(エントリーモデル)が高い順に並べると、その序列は以下のようになります。価格はあくまで目安であり、グレードやオプションによって大きく変動します。

順位シリーズ/モデル名ボディタイプ新車価格帯(目安)
18シリーズクーペ/カブリオレ/グラン クーペ約1,300万円~
2X7SUV (SAV)約1,438万円~
37シリーズセダン約1,646万円~
4X6クーペSUV (SAC)約1,430万円~
5X5SUV (SAV)約1,332万円~
65シリーズセダン/ツーリング約798万円~
7X3 / X4SUV (SAV / SAC)約808万円~
83シリーズ / 4シリーズセダン/ツーリング/クーペ等約678万円~
9X1 / X2SUV (SAV / SAC)約550万円~
101シリーズ / 2シリーズハッチバック/クーペ/ツアラー等約418万円~

このランキングから分かるように、BMW X1はブランドのSUVラインナップにおけるエントリーモデルとして位置づけられています。しかし、それはあくまでBMWの幅広い車種の中での話であり、車両価格は550万円からと、決して安価なクルマではありません。

この価格階層を把握することは、ご自身の予算と照らし合わせながら、数あるBMWモデルの中から最適な一台を選択するための重要な指針となります。

BMW X1は金持ちの象徴か?総括

BMW X1は金持ちのイメージがありますが、実際のオーナーは走行性能と実用性を両立したい30〜50代が中心です。新車価格に加え高額な維持費も考慮が必要で、所有には計画性が求められます。中古車も視野に入れれば、より身近な選択肢になります。

記事のポイントをまとめます。

  • 主なターゲットは実用性と走りを両立したい30〜50代
  • オーナーは品質と合理性を重視し、アクティブな傾向
  • 新車購入の年収目安は700万円以上、中古なら500万円から
  • 国産車より高額な維持費を計画的に準備する必要がある
  • 経済的余裕がないと維持は困難で、紛れもない高級車といえる
  • ブランド哲学「駆けぬける歓び」が最大の魅力
  • 理想的な前後重量配分が優れた走行性能を実現
  • 3代目新型モデルは2023年2月から日本で販売中
  • 新車価格は約550万円から800万円と幅広く設定
  • 最上級モデルは高性能な「M35i xDrive」
  • 中古市場では価格が下落し、購入のハードルが下がる
  • 中古車は年式や走行距離、整備履歴の確認が不可欠
  • 外車価格が高い理由は輸送コストや日本仕様への適合費用
  • 現在、欧州車に輸入関税は課されていない
  • X1はBMWのSUVラインナップのエントリーモデル
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